1978年7月25日
静岡県富士市の静岡銀行鷹岡支店の行員・鈴木和志さん(当時28歳)が、バイクで営業に出かけたまま行方が分からなくなった。
行方不明になった11日後の8月5日、富士山麓の森林の中で、首に千枚通しを刺された状態で遺体となって発見された。
営業用のカバンがなくなっていたことから、強盗殺人と断定されたが、犯人を特定することができず、1993年8月に時効が成立した。
しかし、事件から20年後の1998年2月、「犯人は自分だ」と名乗る男が雑誌記者に付き添われ警察に出頭した。
「大病を患い先が長くないことを知った」「良心の呵責から逃れることなんてできない」と話した。
遊ぶ金欲しさに犯行に及んだという。
男は「自分を含めた男2人、女2人の計4人で犯行に及んだ」と語った。共犯であるもう1人の男は犯行を認めたが、女2人は連絡を取ることができず、今現在どこにいるか分からない状態だという。
同年1998年春にはテレビ朝日系で全国放送されたドキュメンタリー番組「告白 銀行員殺しは私です」に出演。男は番組内で、アナウンサーに犯行内容について言及した。鈴木さんを殺害した後で「(事件現場から見えた)鉄塔がやけに夢に出てきた」「自分の手で人をあやめたというのが夢の中に出てきて、相手の人を殺したときに手についた血が洗っても落ちないような気がする」と語った。現場となった山中にも実際に訪れている。
放送後もテレビ局による取材は続けられたが、途中で男と音信不通になってしまった。
その後、共犯であるもう1人の男と接触することに成功。
殺害理由を「犯人4人の顔を見られたためアイスピックで刺した」と述べた。
男は毎年、事件を起こした夏が近づいてくる度に、殺した時の事や事件現場の風景を夢で見てうなされていたという。
しかし既に時効となっている案件であることから、犯人らにこれ以上の追求がなされることはなかった。