2011年に衝撃的事件が起きました。人間が人間を食べるという大変ショッキングな事件です。それも犯行は人間の肉を食べる食人族によるもの。
事件はフランス領ポリネシアのヌク・ヒバ島で起きました。襲われたのはドイツ人カップルのステファン・ラミン(男性)とヘイケ・ドルシュ(女性)です。二人はヌク・ヒバ島で襲われ、ドルシュは逃げのびることができましたがラミンは行方不明となりました。
後日、捜索隊が焚き火の中から焼け焦げた男性の骨を発見しました。DNA鑑定の結果、骨はステファン・ラミンのものであると結論づけられています。何者かによって焼いて食べられたということです。
二人を襲ったのは地元ガイドのアンリ・ハイチという男性。見た目は好青年で人を食べるようにはとても見えません。これはあとになってわかったことですがハイチの肩に入っている入れ墨は人食い部族カイオイ族の戦士を示す紋章だったそうです。
ラミンとハイチはヤギ狩りに森の中ででかけました。しばらくするとハイチだけが戻ってきてドルシュに「事故が起こった。ラミンが助けを求めている」と告げました。
ドルシュは驚いてラミンを探しにいこうとしましたが、突然ハイチがドルシュを鎖で木に縛り性的暴行をおこないました。ドルシュは持っていたアラームを大きな音で鳴らすとハイチは驚いて逃げていったそうです。
数時間後、ドルシュは高速から抜け出し警察に助けを求めました。捜索は一週間続くもラミンを発見することはできず、かわりに焚き火跡の中から顎の骨と歯、そして溶けた金属片が見つかりました。周りには焼けた肉の匂いが漂い、焼け焦げた服も見つかっています。
アンリ・ハイチの行方はわかっておらず、フランス軍と地元警察が協力して追跡しているそうです。
事件現場となったヌク・ヒバ島には人食い部族のカイオイ族が暮らしていることがわかっています。しかし島の人に尋ねても「私たちは人間よりもホットドッグが好きです」と事件のことは否定しています。
ヌク・ヒバ島は人口約2,000人の島です。事件を聞いたヌク・ヒバ島の副市長は「だれもなにが起こったのか信じられない。こんな事件は前代未聞でひどいものだ」と地元のニュースサイトに話しています。
人食い部族の専門家のグンドルフ・クルーガー博士は「ポリネシア人はキリスト教に深い信仰を持っている。しかし古い儀式をおこなために犯罪を犯している可能性はある」と語っています。
神秘の島と呼ばれるヌク・ヒバ島で起きた事件はあまりにも衝撃的で現実に起きたとは信じようがありません。
しかし近隣のパプアニューギニア地域は世界で最後まで人食い文化を続けてきた地域として知られています。3,000以上の民族がいて、1970年代まで自分たち以外の人間が存在していることに気づいていなかったといいます。
この世界にはまだまだ明らかにされていない部族が存在するのかもしれません。そして現代の常識からは信じられないような風習を持っている可能性もあります。