サザエさんに登場する主要人物の中で最年少をほこるイクラちゃん。3歳のタラちゃんよりもさらに年下で設定では1歳半~2歳のようだ。自分で歩けることを考えると2歳と思っていいかもしれない。
喋れる言葉も「ハーイ」「チャーン」「バブー」の3つしかないので声優さんの台詞録りも非常に楽なのではないだろうか。しかし、実はイクラちゃんは一時期この3つ以外の言葉を喋ったことがあるのをご存じだろうか?
問題の作品はNo.2433「お帰りなさいイクラちゃん」で名古屋転勤をしていたノリスケ家族が帰ってくるという回だ。ある日磯野家に届いたカセットテープを再生すると、ノリスケの声で仕事が終わったから東京に帰るというメッセージが入っており、最後にイクラちゃんの「カエル!」という声が。
イクラちゃんが喋るわけがない、きっとノリスケのイタズラだろうと信じない磯野家一家。無事に名古屋から帰還を果たしたノリスケ家族は磯野家にお邪魔し食事会が始まった。そこでイクラちゃんが「デキル」と喋ったので磯野家全員が驚く。タイ子さんいわく時々だけどボソボソと喋るようになったとのこと。
イクラちゃんはその後も次々と新たな言葉を発していった。
「パパ」や「ママ」など両親にとって一番嬉しい言葉や「ワンワン」「ブーブー」「オモチャ」などの名称。そして「オイシー」「ダメ」「ジャンケンポーン」などコミニュケーションをとる言葉まで。
だが残念なことにイクラちゃんが喋ったのはそこまで。時間が進むにつれ口数は減ってしまいNo.3991で「イヤダ」と言ったきりイクラちゃんが他の言葉を喋ることはなくなった。それ以降イクラちゃんの台詞はあの3つの言葉だけになってしまった。
最後の「イヤダ」はもう喋ることができなくなる事実を受け入れたくない、もっと喋りたいというイクラちゃんの必死の意思表示だったのかもしれない。