自分がまだ若かった頃、親父がときたま心臓疾患により入退院を繰り返していた。
親父は第二次世界大戦の時、大学生であったが召集令状(赤紙)が届きました。
これにより軍人となり「学徒出陣」をはたし、フィリピンに渡りアメリカ軍と戦闘しました。
その時フィリピンに渡った日本兵は数千人数万人と聞いておりましたが、我が日本軍は壊滅的状態になったそうです。
親父が所属していた部隊は数百人居たそうなのですが、そのほとんどの戦友達が戦死してしまい、生き残って日本に生還をはたしたのが親父を含めてわずか7人だったそうです。
親父の顔と腕にはアメリカ軍の手榴弾により深く傷跡が残っており、「死」の直前まで経験したと語っていました。
その私の親父が身体を壊していた時にたまに話しをしてくれたのですが、
「身体の調子が悪くなるたびに、戦死した戦友達が俺の周りに来るんだよ。
その時の姿でね…頭が半分飛んでたり、手足が吹き飛んでたりでヤンなっちゃうよ。」と……
今はすでに他界している親父だが、壮絶な人生を歩んで来たんだなとつくづく思う。
はたして親父はあっちで戦友達と再会しているのだろうか?
たまに思い出してしまう。