母が小学生頃のはなしです。
愛知県のK市に布袋いう町があるのですが母はここの出身でした。
小学校や駅の近くにはアパートや平屋長屋がたくさんあったんだそうです。
ある時流行り病で重体になったり亡くなったりする人がとても増えたんだそうです。
小学校近くの駄菓子屋さんに行く途中とても奇妙なものを見て怖くなったと云います。
長屋の数件の玄関の扉に赤いお札が目張りするように張られていたそうです。
「なにあれ?」と自然に言葉が出ていたようで通りかかった近所の人が『病田(やまだ)さんが出て家族や近所の人が次々に病気で入院したり亡くなったりしたから近づいたらダメだぞ、祟られるぞ』
っと言われたようです。
その頃駅の近くの長屋でも赤いお札のお宅があったようで
そこは独居のおばあちゃんが腐乱死体で亡くなっていたそうです。
赤いお札は厄神封じのお札だったようです。