かぐや姫の解散コンサートに不思議な音声が入っているのはご存知だろうか。
かぐや姫とは南こうせつさん率いるフォークグループ、代表曲は神田川。かぐや姫は惜しまれながらも1975年に解散した。実は解散の半年ほど前に南こうせつさんのラジオ番組宛てに一通の手紙が届いていた。
「私はかぐや姫の大ファンです。でも、おそらく半年後の解散コンサートまでは生きられないと思います。もし死んでしまっても天国から解散コンサートを見ます」
手紙を送ったのは難病の女の子だった。南こうせつさんは「なんて弱気なことを言っているんだ!頑張れ!」と女の子を励ました。
しばらくすると女の子の友人から手紙が届いた。内容は女の子が亡くなってしまったこと、そして「解散コンサートには彼女の写真を持って見に行きます」というメッセージを告げるものだった。
女の子の手紙から半年後、解散コンサートは無事に幕を上げた。会場は最高潮に盛り上がり、解散を惜しまれつつも最後まで観客の声援が止むことはなかった。
その夜、コンサートの録音テープを聞いた南こうせつさんはラジオ局の廊下で涙を流した。録音テープには不思議な声が入り込んでいたのだ。
MCでファンへの熱い気持ちを伝える南こうせつさん。「今日は盛り上げていきます」とコンサートへの意気込みを告げると会場からは拍手と歓声が沸き起こる。そして、その中から『私にも聞かせて』という悲しみに暮れる女性の声がハッキリと聞こえてきた。
この声は亡くなった女の子の悲痛な叫びだったのかもしれない。