握津(あくつ)集落は、かつて川越市古谷上にあった堤外地集落。荒川の左岸にあるため、さいたま市かと思いきや、ここだけ川越市の飛び地のようになっている。
度々水害に見舞われた地域であったため、平成11年(1999)の水害を機に移転が決まり、2006年3月31日に全戸移転が完了し、現在は廃村になっている。
移転にともない集落の家は取り壊されたが、なぜかこの公民館と公民館の裏にあるお堂だけが今でもポツンと残されている。公民館に入る細い道の入口には天明2年(1782)に建てられた馬頭観音立像があり歴史を感じさせる。
また公民館の左手前には、おそらく移転の際に集落の各所から集められたお地蔵さんや墓石などが無造作に置かれ、不気味な雰囲気だ。しかし幽霊が出そうな雰囲気はあるものの、実はここで霊が出るという話は聞かない。ただし、前述のように廃墟になったお堂、捨てられた地蔵、墓石などがあり、また歴史的にも水害が多かった地域なので、霊が出てもおかしくはないといったところだ。
公民館を借りて怪談などの撮影に使えるかもしれない。問題は誰に使用許可を取ればいいのか分からない点だ。おそらく川越市になるのだろう。
※廃墟には、まだ心霊スポットにはなっていないけど雰囲気が怖い場所も登録されています
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