麻浦大橋(マポ・デキョ)。韓国の首都ソウルの中心を流れる漢江(ハンガン)に架かる片側5車線の大きな橋。1970年竣工。
この橋は韓国でも有数の自殺の名所として知られている。いつ頃からこの橋が自殺の名所になったのかはハッキリしないが、韓国の経済、社会が不安定化した1997年のIMF危機以降に自殺が増え始めたようだ。
2003年から2011年の8年間で、自殺未遂を含めると何と1090人もの人がこの橋から投身自殺を計ったというのだ。
この事態を重く見たソウル市は、2012年にサムスン生命と共同で自殺防止対策に乗り出した。具体的には、橋の欄干に自殺志願者に呼びかけるメッセージを書いたり、キムチやトッポギなどの料理の写真、子どもの写真を貼るなどした。料理や子どもの写真は、自殺しようとする人にもう一度家族や家庭を思い出させ、自殺を思いとどまらせる意図と思われる。また「SOS生命のホットライン」と呼ばれる電話機を橋に2台設置。電話をかけると心理カウンセラーにつながり、悩みを聞いてくれるそうだ。
しかしこの対策により、逆に麻浦大橋が「自殺の名所」であることが広く一般に知られてしまい、自殺志願者が殺到するという逆効果をもたらした。
ソウル市の消防災難本部によると、2012年の段階では15件(内死亡6件)と落ち着いていた自殺者数は、2013年には93件(内死亡5名)、2014年には184件(内死亡5名)に増加した。興味深いのは、この期間自殺志願者は増加したものの、実際の死亡者はあまり変化がないことだ。結局、ここに来る人は迷っている人が多く、本気で自殺したい人は少ないのかもしれない。また警備を強化していた警察による救済も功を奏したのかもしれない。
結局ソウル市は2016年に橋の欄干を高くするという現実的な対策を施した。これにより16年の自殺志願者211人をピークに17年は163人、18年は148人と次第に減少した。
この橋を通ると近くに人が居ないのに何者かの声が聞こえたり、霊の悲鳴が聞こえたりするという。また橋や橋の下で不可解なものを見たという目撃談がとても多いそうだ。
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