しばしば、インドで最も心霊現象が起こる場所と言われる中世の城塞都市の廃墟。
一部の日本語サイトでは「ベンガルフォート」と表記されるが、なぜそう呼ばれるのか不明。英語では「バンガー」、ヒンディー語ではどちらかと言うと「バハンガル」が近い発音。ここでは現地語に近いバハンガルで統一する。
一般公開されている観光地でもあるため、昼間は普通に入ることができる。しかし観光客の中には、「特別霊感も無いのにバハンガルに入った途端、一種異様な緊張感に襲われた」、「なぜか不安な気分になった」と言う人が多い。そして、この場所に夜間立ち入るのはタブーである。それは、夜ここに入った者は発狂するとか、二度と戻って来れないと地元住民の間で信じられているからだ。
この噂が本当かどうかは知らないが、この遺跡を管理するインド考古調査局によって夜間の立ち入りが禁止されているのは事実である。入口には看板があり、「ここに夜間に立ち入ることを厳禁する。もしこれを破って侵入した者には法的手段を取る・・・」このような文言があることから、インド政府公認の心霊スポットと呼ばれることもある。
歴史書にバハンガルに関する記述は少ないため、その歴史は不明な点も多い。一般的には1573年にバグワント・ダスという王によって建てられたとされる。しかし1630年にバグワント・ダスの孫、チャトル・シンが殺害されてから凋落をはじめ、その後の度重なる飢饉のため住民が街を捨て、1783年に完全に廃墟になったと言われる。
しかし伝説によれば、バハンガルは魔術師の呪いによって滅び、それゆえ心霊スポットとして恐れられているのだと言う。その伝説とは次のような話だ。
昔、バハンガルにラトゥナヴァーティと言う美しい王女がいた。しかしある時、この王女に黒魔術師が恋をした。身分の違いもあり、正攻法で王女と結婚することはまず不可能だ。そこで魔術師は惚れ薬を使い、王女を自分のものにしようとした。そこで魔術師は、王女の女召使いと親しくなって機会をうかがうことにした。ある時、王女が香水を買いに市場に来た。その時魔術師は、香水の入った瓶の中身を自分の作った惚れ薬に入れ替えたのだ。しかしこれを見ていた王女は、香水の瓶を近くの岩に投げつけて捨てた。
香水の瓶が当たった岩はゴロゴロと動き出し(香水の瓶が当たったくらいで岩が動くか?)、なんと魔術師を押しつぶしてしまった。魔術師は死ぬ間際、バハンガルに呪いをかけた。「この街に住む者は全員死に絶える。そして死んだ後もその魂は生まれ変わることが出来ずに、この地に縛り付けられるであろう」
魔術師の言葉どおり、数年後ムガール帝国の軍(一説によると隣国アジャブガルの軍)がバハンガルに攻め寄せ、住民は皆殺しにされた。
バハンガルには今でも殺された住民の魂が地縛霊となってさまよい続けている。
※廃墟には、まだ心霊スポットにはなっていないけど雰囲気が怖い場所も登録されています
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