目が覚めたら台所で母が死んでいた。母のそばで父が泣いていた。
「由美?お母さんは浮気をしていたんだ。そしてお父さんの事もお前の事も捨てて他の男と出ていこうとしていたんだ。だからお父さんが殺してしまった・・・。許してくれ。」
そう言ったあと父は座って俯いたままだ。母を殺してしまったこと、そして何より母に裏切られたことがよほどショックだったのだろう。
私は父を通報するつもりはない。これからは父と2人で暮らしていこうと決めた。
意気消沈している父にはしばらく休んでいてもらおう。私は1人で母の遺体を隠そうとした。
すると母の倒れていた場所に数枚の紙きれが落ちていた。私はそれを繋げた。
【由美? お父さん は狂っている 逃げて】