実は、しんちゃんには弟がいたんですよ。でもしんちゃんの親は弟ばっかり可愛がっていたので、しんちゃんは弟を嫌っていました。ある日、家族全員でキャンプに行ったんですがキャンプ場でも弟ばっかり可愛がられていて、しんちゃんは怒って1人で川の方へ歩いていったんです。そしたら後ろからジャブジャブ音がきこえてきて、振り向くといつの間にかついてきていた弟が溺れていたのです。けれどしんちゃんは弟をうらんでいたので助けませんでした。そして弟は溺れて死んでしまったのです。数日後、しんちゃんが道路を歩いていると急に弟の声が聞こえました。「しんちゃん前!」しんちゃんが驚いて立ち止まると、目の前をトラックが走っていきます。もしあの時、弟の声が聞こえなくて歩いていたら…今ごろ..しんちゃんの目には涙があふれだしました。そのことを友人に言うと、友人は青ざめてこう言いました。「それ、『しんちゃん前』って言ったんじゃないよ『死んじまえ!』って言ってたんだよ」と。「しんちゃん前、しんじゃ前、しんじゃまえ、死んじまえ!」弟は自分を見殺しにした兄に、死んじまえ!と、言っていたのです。以上