今から40年前、自分は16歳でバイクを夜な夜な走らせていました。
ある夜、雨が降る中、街道の真ん中を着物を着た年配っぽい女性の後ろ姿を確認した。
「危ない人だな!」っと思いつつ自分はセンターラインを右に少しはみ出しながら、その着物姿の年配女性をかわした。
が、しかしその直後異変に気づいた。
それは後続車両が居たのだが、この普通車のヘッドライトは対向車線にハミ出す事なく、まっすぐに走りながら私のバイクの後ろをついてきたのです。
「変だぞ、今の人ひかれちゃったのか?」
ヤバいぞと思いすぐにUターンして現場を確認したが何のこんせきも無い。
その時自分が見た人が着ていた着物が思い浮かび、「そういえばこの雨の中、傘もささずに歩いていたのに、着物が濡れていないように見えたな。」
「俺は亡霊を見ちゃったんだな。」っとその時は思っていた。
それから一週間後、「おばあちゃんが急死した」と連絡がはいり、あらためて思い返した。
「おばあちゃんはいつも着物を着てたな、先週見たのは亡霊じゃなくて、おばあちゃんの死期が近づいたから、生霊が俺の目の前に現れたんだ。」
と言う事に気づかされた。