群馬県前橋市にある赤城神社で千葉県在住の主婦法子さんが失踪した。事件が起きたのは1998年5月3日。
法子さん家族は赤城神社へツツジ見物のために来訪したのだが天気はあいにくの雨。仕方なく夫と叔父だけが見物に行き、法子さんは他の家族と共に車で待つことになった。
しかし、しばらくすると法子さんは「せっかくだからお賽銭をあげてくる」と言い財布からお賽銭用の101円を取り出して車から出て行った。その時の格好はピンク色のシャツと黒いスカートと目立つもので、赤い傘を差していた。
家族が待つ車を後にした法子さんは何故か神社に向かわず、別の場所で佇んでいた事を車内に残っていた娘が目撃している。そしてそれが家族が見た法子さんの最後の姿となってしまった。
なかなか戻ってこない法子さんを心配した家族は近くを捜したが法子さんの姿はなく、警察に捜索願いを出した。延べ100人以上の警察官が10日間かけて捜索したものの法子さんを発見する事はできなかった。
法子さん失踪から7ヵ月後、あるホームビデオがテレビ局に提供された。内容は失踪当日と同じように雨が降る赤城神社にて、法子さんらしき人物が誰かに傘を差し出しているような姿が写りこんでいるものだった。ビデオの送り主は不明で事件解決に繋がる有力な手がかりは見つからなかった。
さらに同じ頃に自宅へと無言電話が数回かかってきていたそうだ。
家族は法子さん捜索を諦めず「奇跡の扉 TVのチカラ」に出演して情報提供を求めた。しかし解決にはいたらず。
失踪から10年がたった2008年、群馬県警は法子さんの顔写真を掲載した張り紙を500枚配布して情報提供を呼びかけた。
しかし同年6月、法子さんの失踪宣告が出された。
※失踪宣告とは生死不明の者に対し法律上において死亡したものとみなす制度