「今津の海にはお墓が沈んでいて、見つけた者は恐ろしい祟りにあってしまう」
今津周辺には昔からそんな噂があったという。しかし、実際に海の中の墓など見た人もなく、そんな噂を気に留める人などいなかった。
ところが2018年になってこの噂は突如脚光を浴びることになる。2018年10月下旬、福岡市西区今津の瑞梅寺川の河口付近で、海に沈む大量の墓石群を発見した通行人が、墓石の不法投棄ではないかと疑い警察に通報した。
警察から連絡を受けた福岡県が調査したところ、これらの墓石は1964年ごろに瑞梅寺川の護岸工事に使われたものと判明した。墓石はもともと糸島市芥屋地区のもので、同地区が墓地を整理し納骨堂を建てた時、古い墓石が不要になり、護岸工事の基礎として再利用したものらしい。
行政によれば、墓石は「魂抜き」という供養を済ませているので問題ないとされているが、やはり祟りを心配する声もあるようだ。なおこの海に沈む墓石については2019年12月28日に放映された『やりすぎ都市伝説』でも紹介され、番組のディレクターが霊障にあったと言われている。
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