かの有名な小泉八雲の怪談「幽霊滝の伝説」の舞台がここ龍王滝。怪談好きなら誰でも一度は聞いたことのある話で、要約すると以下のような内容。
明治の頃、鳥取県の黒坂に小さな麻取り場(紡績工場)があった。ある夜、ここで働く女たちが仕事を終え怪談に興じていた。話の流れで、この中の誰か一人が肝試しに幽霊滝に行って、行ってきた証拠に滝の前のさい銭箱を持ち帰って来ることになった。そして、さい銭箱を持ち帰ってきた者には、その日のみんなの稼ぎをあげようというのだ。
すると「お勝」という気丈な女が肝試しに名乗りを上げた。お勝は赤ん坊を半纏にくるんで背負い、幽霊滝へと向かった。お勝は幽霊滝に着くと、恐る恐るさい銭箱に手を伸ばした。すると滝つぼの方から「おい、お勝さん!」と声がする。お勝は恐ろしかったが、さい銭箱を手に取って帰ろうとすると、またも滝つぼから「おい、お勝さん!」と声が響いた。お勝は一目散に山道を駆け下り、仲間のいる麻取り場まで戻ると、先ほど幽霊滝で起きた不思議な現象について話した。仲間たちは口々にお勝の勇気をたたえ、お勝はほっとして背中の赤ん坊に乳をやろうとして半纏を解いた。すると半纏の中から出てきたのは、無残にも首をもぎ取られた血まみれの赤ん坊の死体だった。
この話で赤ん坊の首が取られたのは、さい銭箱を盗んだ罰を言うより、禁忌を犯した罰と言うことらしい。それと言うのも、龍王滝には「2歳にならない赤児を連れて滝に来てはいけない」という禁忌がかつて存在したという。
どんな幽霊が出ましたか?
少年2
男性7
老爺4
動物0
少女0
女性3
老婆0
正体不明4
↑ボタンをタップすると投票できます(3回まで)