小学校4年生の頃の話です。
友達のSちゃんと土曜日の午後から遊ぶ約束をしていたんです。1時に私がSちゃんの家に迎えに行くって。
お昼ご飯を食べて、約束の時間までテレビを見て時間をつぶそうとリビングのソファーで寝転がっていました。そしたらいつのまにか眠ってしまったんです。
チャイムの音が聞こえてハッと飛び起きました。玄関に出るとSちゃんが立っていて「ごめん!寝ちゃってた!」と寝ぼけ顔のまま謝りました。
するとSちゃんは「さっき私の家に来なかった?」と聞いてきました。私はつい先ほどまで寝ていたのですからSちゃんの家に行けるはずがありません。
Sちゃんが言うには、私が自転車に乗って家の前まで来ていたと言うんです。今着ているのと同じ服装で。そして「Sちゃーん」と玄関先で名前を呼んでいる私の姿を部屋の窓から確認したそうです。
それで玄関を開けたのですが私はもうそこにはいなかったそうです。私がSちゃんを呼ぶ声を母親も聞いていたとのこと。
しかしどう考えても私は寝ていました。こーいうのをドッペルゲンガーと言うんでしたっけ?それともSちゃんを迎えにいかなきゃいう気持ちが生霊になってしまったのか。あるいは夢遊病か・・。
あれから10年以上経ちましたがSちゃんは今だに「あれはあなただったよ」と言います。