むかしある所に
レコードが好きな中年のおじさんがいました。
その人は部屋の中にレコードがいっぱいありました。
そんななか一枚のレコードを
中古レコード店で見つけます。
そのレコードはごく普通の
歌謡曲のレコードでした。
しかし、検盤した時におかしな事がありました。
ジャケットには1、2、3、...
と数字が書いてあり、
その数字は9で止まります。
よくジャケットには落書きがあるので、そんな程度に思いました。
さらに、盤面に書いてあるレコードの品番の9になぜか黒く塗り潰しがあり不思議に思いましたが、やはり落書きと思い気にも止めませんでした。
そして検品を終えて中古レコードを購入して店を出ました。
それから家に帰り、
さっそくレコードを視聴。
何事もなかったかの様に
音楽が流れて来て
楽しんだひと時でした。
しかしその夜、おかしな事が起きて状況は一転します。
就寝中、
「ガタガタ...」という
音がレコードのある部屋から
聞こえたのです。
音が出る部屋を除くと....
不気味な笑みを浮かべながら
「1枚、2枚、3枚、、、、
あれへぇ〜なぁはまぁいだぁったのぉぉかぁなぁぁ〜 1枚、2枚、3枚、」
と数えているではありませんか。
慌ててそのレコード好きの中年のおじさんは扉を閉めようとしますが、その幽霊に姿を見られてしまいます。
笑みを浮かべながら
「あ〜ん〜た〜魂のなかに入ってずーっとずーっと居てやる...」
と言って、
正面から馬乗りになろうとしたので、逃げようとしましたが
時すでに遅く、
とうとう中年のおじさんの
胸の中に入って行きました。
そのあと、中年のおじさんの胸の中でドックンと鳴ったのを最後に眠ってしまいました。
その後、目を覚ますと....
中年のおじさんは...。
なお、その不思議な幽霊は男性の霊でした。
その後、巷で真相が定かではないこの話を聞いた人々は「この様な中古レコードを見たら買うな」という言い伝えがある様です。
その屋敷にはたくさんのレコードが