山の斜面にせり出すようにして建てられた「懸造(かけづくり)」、あるいは「舞台造」と呼ばれる本堂はあまりに有名で、観光や修学旅行で訪れた人も多いと思われる。しかしこの清水寺が心霊スポットだという噂がある。
にわかには信じられないかもしれないが、歴史的背景を考えると、これがあながち嘘とは言えない面がある。
今でも何か思い切って大きな決断をすることの例えで、「清水の舞台から飛び降りる」ということわざがあるが、実は江戸時代には本当に清水の舞台から飛び降りる人が多かったらしい。その背景には「清水の舞台から飛び降りて助かると願いが叶う。もし、それで亡くなったとしても成仏出来る」とする民間信仰が広まったことがあるようだ。
1990年に発見された『清水寺成就院日記』という文献によると、1694年から1864年の170年間に、未遂を含め清水の舞台から飛び降りた(飛び降りようとした)人の数は234人で、内34名が亡くなったそうだ。
また江戸時代以前に遡(さかのぼ)れば、六道珍皇寺から南は鳥辺野(とりべの)と呼ばれる京都三大葬送地の1つで、清水寺がある辺りもその一画にあたる。中世の庶民の間では風葬が一般的で、亡くなった人の遺体は鳥辺野に運ばれ、そこで鳥など野生動物に食べられ、自然に風化するにまかせたという。
このため今でも清水の舞台の下には、亡くなった人達の霊がさまよっているのだとか。
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