新屋海浜公園(あらやかいひんこうえん)。古くは百三段(ももさだ)海岸と呼ばれていたらしい。砂丘と松原が続く美しい浜辺は、明治末期から大正にかけて海水浴場として人気となり、年間約15万人が訪れたという。
しかし、昭和13年(1938)に竣工した雄物川放水路により浜は2つに割られ、土砂の堆積、ゴミの漂着、海流の変化などで海水浴場としての魅力を失い衰退したと言われる。
この公園では、白い女性に手招きされ、海の中に誘い込まれるという噂がある。ある夏の日の夜、近くに住んでいる男性が公園内を散歩していた。そろそろ帰ろうかと思った時、近くに人の気配を感じて振り向くと、どこから現れたのかそこには色白の美女数名が立っていた。
彼女たちは「こちらに・・・」というように男性に向かって手招きしてきた。男性は導かれるままにフラフラと女性の後を付いて行ったが、ふと全身に冷たいものを感じて我に返ると、その男性は胸のあたりまで海水につかっていたという。このエピソードは平成14年度版の『東北怨念地図』にも記載されている。
海に導く女性の正体だが、一説には雄物川の氾濫で亡くなった人の霊だと言われている。
それというのも、雄物川の下流部は大きく蛇行しているため、大雨のたびに氾濫を起こし、明治から大正にかけて流域に大きな被害を及ぼしてきた。洪水被害を無くすため、有名観光地を犠牲にしてまで建設されたのが、前述の雄物川放水路だ。
洪水で亡くなりいまだに成仏出来ない霊が、浜辺に来る人をあの世に導こうとしているのだろうか?
どんな幽霊が出ましたか?
少年2
男性1
老爺1
動物0
少女2
女性3
老婆1
正体不明0
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