愛知県美浜町にある野池。以前はバス釣りが出来たが、2019年頃に釣り禁止になってしまったらしい。この青山池では昔から、雨の降る夜に近くを通ると、池のほとりに女の霊が立つと言われている。
この女性の霊は「青山池の怪」という古い伝説が関係しているという。「青山池の怪」とは次のような話だ。
おそらく江戸時代頃の話、奥田の村に勘三(かんぞう)と、お文(ふみ)という恋仲の男女がいた。二人はゆくゆくは夫婦になろうと約束していた。
そんなある日、勘三は地主に呼び出されてこう言われた。「勘三、隣村の庄屋さんからぜひお前を婿(むこ)に欲しいという話があった。どうじゃ、おまえにとってはまたとない機会だ。よく考えて返事をしなさい」
勘三は悩んだが、庄屋の婿になればこの貧しい生活から抜け出せる。こんな夢のような話は二度とない。勘三はお文と別れる決心をした。その晩、勘三はお文を青山池に呼び、別れ話を切り出した。勘三はお文をどうにか説得しようとしたが、お文は勘三の言うことが信じられず、どうしても納得してくれない。
すると勘三は何を思ったかこう言った。「お文、ワシと一緒に死んでくれ!」
お文は勘三と別れるくらいなら死んだ方がましと思ったのだろうか?「はい。勘三さんのためなら、どこまでも付いていきます」と言い、こうして2人は手を取って青山池に飛び込んだ。しかし最初から勘三にお文と心中する気などなかったのだ。勘三はお文が邪魔になったので、一緒に死のうと嘘をついたのだ。
勘三はお文が死ぬのを見届けると池から上がって村に帰り、その後何食わぬ顔で祝言(しゅうげん)をあげて、庄屋の家に婿入りした。
勘三に裏切られ、さらには殺されたお文の無念は察して余りあるもので、相当強い怨念を残したのだろう。それ以降、男が1人で青山池の近くを通りかかると、池に引きずり込まれるとか、ここで若い女の霊を見ると高熱にうなされると言われるようになった。
また、タクシーが青山池のそばで女の人を乗せたら途中で消えてしまい、後部座席のシートが濡れていたという典型的なタクシー怪談も聞かれる。
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