2011年3月11日の東日本大震災は日本中の人たちが忘れられない大変な日となった。国民の心に強烈に残された地震と津波、そして『ぽぽぽぽーん』という謎のフレーズ。これは犠牲者への追悼の意と国民を励ますために制作されたCMのメッセージだ。
テレビ局側では不謹慎と思われる内容を自粛する動きがあった。その一つがCMだ。あらゆる企業が自粛を始めCM放送を一時中断。そのあいだは公共広告機構ACのCMに差し替えられた。ACのCMといえば不気味なCMとして取り上げられることも少なくない。
この時も様々なACのCMが流れたがその中でも特別印象に残ったのが『ぽぽぽぽーん』というフレーズが流れた「魔法の言葉」だろう。一見すると明るく楽しいCMなのだがなんとなく違和感を感じないだろうか。
『いってきます』と『さようなら』という挨拶はあるのに『おかえり』がない。これは震災で亡くなった人へのお別れの意味を込めているのではないかとの噂が囁かれている。
さらに挨拶と共に「こんにちワン」「ありがとウサギ」「こんばんワニ」「さよなライオン」と次々とキャラクターが登場するのだが、なんの脈略もなく突然少年の隣にキラキラと光りながら少女の姿が現れる。これは少女の幽霊を表現しているのではないかとのこと。
そして不可思議な点はもう一つ。それは挨拶と時間の微妙なズレだ。『おはよう』という挨拶のときに時計を見ると針が10時を指している。このCMに登場する人物は男の子、おそらく小学生くらいだと考えると10時におはようと言うのは少々違和感がある。
少年がご飯を食べるときも寝るときも表情を変えず笑顔を絶やさないという点も不気味といえば不気味だ。『ぽぽぽぽ~ん』という魔法の言葉は一体なにを表しているのだろうか。
これは少々強引な解釈なので冗談半分と受け取ってほしいのだが、ネット上ではこんな考察もされている。
このCMのテーマとなっているのは「挨拶の魔法」だ。挨拶によって愉快な仲間が増えていく、挨拶をするたびに友達が増えていくことをコンセプトとしている。
「挨拶の魔法」をローマ字表記にすると次のようになる。
aisatsu no mahou
これを並び替えると・・・
aah tsunami osou
『ああ、津波、襲う』となるのだ。単なる偶然だ