1985年6月18日、度重なる悪徳商法によって豊田商事会長の永野一男の逮捕が目前に迫った。多くの報道陣が詰めかけるなか、突然マンションに刃物を持った二人組が現れた。
男は窓のガラスを破って侵入すると刃渡り40cmの銃剣で永野会長をめった刺しにした。その数は頭部も合わせて全身13箇所。
永野会長は病院へ運ばれたが出血多量により間もなく死亡した。
犯人はカメラの前で「警察を呼べ、俺が犯人だ」と言い放った。二人の犯人は悪徳商法による被害者の関係者だったそうだ。
その後、二人には懲役10年の実刑判決が下されたが「詐欺事件を考慮した温情判決ではないか」と物議を醸しだした。
また見ているだけで事件を止めようとしなかった現場の報道陣にも批判が殺到した。事件の間、「子供には見せないでください」とアナウンサーが呼びかける前代未聞の事件となった。