1998年放送、めざましテレビの「それ行け菊間」のコーナーで事故は起きた。
携帯用簡易降下器具セーフリーダウンの体験リポート中、ビル5階の窓から身を乗り出すと器具が外れてしまい高さ13メートル下まで落下してしまった。
下には安全マットが敷かれていたものの菊間アナは腰の骨を折り、全治三ヵ月の重傷を負った。
警察の調べでは器具を固定するためのフックが完全にハマっていなかったのが原因としている。
生放送中の事故としてあってはならない事だが、その時の状況にはいささか不明な点がいくつか見られる。
菊間アナが窓からぶら下がり手を放して少しずつ降下しようとしたが器具が外れそのまま落下。
その様子はしっかりとカメラにおさめられている。
「あ、外れちゃった~」という器具の開発者である男性のなんとも能天気な一言。
スタジオにいる小島奈津子アナウンサーは「あっはっはっ。そうなんだ~外れちゃったんだ~」と大爆笑。
その間もテレビ画面には防災マットの上でピクリとも動かない菊間アナの姿が映し出されたままである。
落ちた衝撃で気絶しているのか腕が硬直している事からも事態の重大さが伺える。
どう見ても危険な状態にも関わらずスタッフは駆け寄るどころか、すぐ目の前にいるスタッフすら全く動こうとしない。
その後、映像がスタジオに切り替わり、小島アナと大塚アナが心配の様子を見せる。
事故を防ぐための防災器具によって事故を起こすとはなんとも呆れた話だが、その後の周囲の行動にはもはや呆れを通り越して言葉も出ない。
防災マットを敷いて万が一の事故に備えていたのであれば、その万が一が起きた時の対処法もしっかりと熟知しておくか、あるいは熟知している人を手配しておくべきだろう。
実際に一歩間違えれば命を落としかねない事故が起きてしまっている。
開発者に至っては心配の様子すら見られない。
杜撰な仕事では遅かれ早かれ事故は起きていただろう。
ネット上では小島アナ大爆笑についてパッシングする声も上がっているが、個人的にはあれは突然の出来事に混乱してしまったのではないかと思っている。
視聴者を心配させてはいけないという気持ちが咄嗟に出てしまったのかもしれない。
仮に菊間アナの事を良く思っていなかたっとしても、ビルから落ちる姿を見て笑う人はいないだろう。