僕の学校ではいじめはゲームだった。つまり遊びだったのだ。やることは簡単、夏炉という男子生徒をいじめること。彼は障害者で上手く喋れない。それをいいことに夏炉をいじめてた。彼はいじめられても「やめてくれよクチャァニ」と笑うだけだった。そのいじめは卒業まで続き、卒業するとあっさりとそのいじめはなくなった。夏炉もどこに行ったのかわからなかった。どこかで「夏炉は殺人をやって、捕まった」という噂が流れたが僕は何も気にしなかった。夏炉をいじめてた僕たちだが、普通の高校、大学と上がり普通の社会人になっていた。そのときには夏炉のことなんて覚えてなく何事もなく過ごしていた。ある時僕は同窓会に呼ばれた。なにげなく夏炉の口癖の話になった。友人が彼の口癖の意味がわかったそうだ。それを聞いた僕を含め、全員がゾッとした。