泣く木とは1970年まで存在していたハルニレの木。切り倒そうとすると泣き声をあげ作業員を呪うとされていた木です。
この国道はもともと泣く木を迂回するような形になっていましたが1932年に国道を直線にする計画が進められていました。ところが作業員が木にノコギリをあてがうと「ヒィーヒィー」と泣き声が聞こえノコギリは折れてしまったとのこと。他の作業員がオノで切り込むと柄の部分が折れて不運にも刃先がお腹に刺さって死亡してしまったらしい。
この後も工事は難航し被害は増え続けたために計画は中止。ハルニレの木は地味と住民から「泣く木」と呼ばれるようになりました。
1954年には台風の影響で泣く木の上半分は吹き折られましたがそれでもなお奇妙な姿のまま残り続けていました。しかし1970年、泣く木の伐採問題が取り上げられていたころ、ある作業員が酔っ払った勢いでチェーンソーで木を切り倒してしまいました。その作業員がこの後どうなったかは不明。
結局、根株は掘り起こされず国道のカーブも解消されず。この頃から原因不明の交通事故が多発するようになります。当時の週刊誌では「呪いの切り株の怪異に怯える町」として紹介されたほど。
事態を重く感じた住民は朽ちかけていた泣く木の切り株を他の場所に植え変えて丁寧に供養しました。それからは呪いと思われるような現象は起きなくなりましたが、夜中になると泣き声が聞こえてくるという噂が流れるようになりました。
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