愛知県一宮市と岐阜県羽島市を結ぶ濃尾大橋の北東にある神社で、この神社には人柱観音が祀られていることで知られる。
人柱観音の由来はこんな話だ。江戸時初期、木曽川に堤を築く工事が進められていたが、工事は難航してなかなか上手く進まなかった。その時、念仏行者の与三兵衛(よそべえ)という男が、自ら人柱になることを志願し、慶長16年(1611)の夏に木曽川の濁流に身を投げたという。その甲斐があってか、その後工事は無事に進み堤防は完成した。
以上が現地案内板に書かれている伝説だが、実はこれには異説もある。一般に知られる伝説では、与三兵衛が自発的に人柱に志願した美談となっているが、実は貧乏で身寄りもなかった与三兵衛は、村人によって半ば強引に人柱にされたというのだ。
どちらの話が本当かは不明だが、堤防が完成した後、与三兵衛が人柱になった場所から夜な夜な青白い人魂が現れて、お寺の方に向かっていくのが目撃されたという。この人魂は「与三の火」と呼ばれ、明治末期まで地元の人の多くが目撃したと伝えられている。
時代が下って1956年(昭和31)に濃尾大橋が竣工するが、その建設工事では3人が事故で殉職した。その時、地元の人は「与三兵衛さんの霊が浮かばれてないからだ」と言い、有志がお金を出し合い、翌年1957年に建立したのがこの人柱観音という話だ。
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