堀尾忠氏によって築城された江戸時代の城で、天守閣が国宝に指定されている。城の築城時に人柱が埋められたという伝説がある。
人柱の伝説は少女を人柱にしたとする話と、虚無僧(こむそう)が人柱になったという話の大きく分けて2つある。
その1 少女人柱説
天守台の石垣を築く工事は難航し、何度も石垣が崩れ落ちたため、家臣たちは人柱を埋めることにした。そこで盆踊りの日に最も美しく、踊りの上手い少女を誘拐し、人柱として埋めた。すると城は無事完成したが城主親子が急死し、その後天守からはすすり泣く声が聞こえるようになったという。また盆踊りをすると人柱にされた少女の祟りで城が揺れると言われ、城下では盆踊りをしなくなったそうだ。小泉八雲の「人柱にされた娘」がこの話だ。
その2 虚無僧人柱説
天守台下の北東部石垣が何度も崩れるので困っていたいたところ、堀尾吉晴(城主堀尾忠氏の父親)の旧友という虚無僧が現れて、石垣の崩落部分を掘らせた。すると地面から槍の刺さった頭蓋骨が出てきた。虚無僧が祈祷して頭蓋骨の主を供養したが、石垣を固めるには祈祷だけでは不十分と言い、自分の息子を仕官させる代わりに自分が人柱になると提案した。虚無僧の願いは聞き入れられ、虚無僧は人柱になり城は完成した。
松江城には人柱以外にも怪談が伝えられている。城内の「ギリギリ井戸跡」近くに「馬場池(馬洗い池)」という池がある。その名の通り馬を洗っていた池なのだが、池の周りに落ち武者の霊が現れるとか、池の周りを息を止めたまま3周すると幽霊が出てくるなどの話がある。
またこの池には「首のない馬」が出るという怪談もある。藩政時代、ある侍が夜中に城内の見回りをしていると、背後から馬の蹄(ひづめ)の音が聞こえて来た。振り返ると、そこには首のない馬が走っていた。
その馬は馬洗い池の中に入ると、池の中でバシャバシャと足踏みをしだした。すると突然、池の中から馬の首だけがゆっくりと浮かび上がってきて侍の方へ目を向け、「ケタケタケタ」と人のように笑ったそうだ。
この馬の妖怪は馬笑(マワラ)と呼ばれ、一説によると、日本刀の試し切りに使われた馬の霊だと言われている。
どんな幽霊が出ましたか?
少年1
男性6
老爺1
動物7
少女7
女性5
老婆0
正体不明8
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