明治11年(1878)8月24日、当時この大円寺の住職であった観海上人が、人々の苦しみを代わって受けようと即身仏になる決意をした。
上人は7年後に発掘するように遺言を残して土中に入った。ところが明治元年には、すでに墳墓発掘禁止令が施行されていたので、上人の遺体を上げて即身仏として祀ることはもはや不可能となっていた。
このような理由で上人の遺体は7年経っても土中から掘り起こされず、やがて人々から忘れ去られるようになった。すると、誰もいないはずの本堂から経文を唱える声が聞こえるという噂が広まった。また寺周辺でも度々上人と思われる姿が目撃されるようになったと言われる。
このような状況を見かねて、地元でも観海上人の遺体を発掘しようと言うことになった。約束の年より遅れること90年あまり経った1976年の11月2日、ようやく上人の遺体は土中より上げられ、発掘の様子はテレビの「水曜スペシャル」で放映された。
上人の遺体は残念ながら即身仏ではなく、ほとんどが骨になっていたが、頭部の骨は完全な形で出土したため、復顔術をほどこし丁重に供養された。現在復元された頭部は、上人が入定したとされている8月24日に行われる法会の際に、特別に開帳されるそうだ。
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