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10位~7位
10位 墓地を見おろす家(小池 真理子)
あらすじ
新築!超安い!駅から近い都心!高級マンションだぜヒャッホー!って周り墓地に囲まれてるやんけ!というお話。
案の定次から次へと起きるポルターガイスト現象が巻き起こります。最後の最後まで衝撃が止まりません。
よく分からない何かにどんどん追い詰められていく家族の心理描写はさすがです。
レビュー
ホラーハウス的な話が好きな方におすすめです。因縁などの理由があって襲いかかるわけではなく、この場所に近寄ったから許さないようという理不尽さ。
リングを見て「なんでビデオ見ただけで呪われないといけないんだ」とツッコミたくなるのと似ています。
そのおかげで余計なことを考えず純粋にホラー部分だけを楽しめます。
墓地を見おろす家のおすすめポイント
- 衝撃と旋律の名作モダンホラー
- 不条理な恐怖
- 日常に潜む恐怖
kindle版
墓地を見おろす家 (角川ホラー文庫)
9位 黒い家(貴志 祐介)
あらすじ
子供が自殺したんやコラ!保険金払えや!おうなんぼでも待ったるわ!まだか、はよせな!というお話。
幽霊よりも人間のほうが怖い的なサスペンス。子供が自殺したから保険金を払えやコラーと要求される保険会社調査員。保険金の請求を求める父親がどう見てもサイコパスです。
レビュー
さっさとこいつを逮捕しろよと思いつつも話が進むにつれ少しずつ状況が変わっていきます。
事態は保険金どころじゃなくなり、「え、なにこれなにこれ。続きはどうなるの」と先が気になる展開の連続です。
黒い家のおすすめポイント
- サイコホラー
- 保険金殺人?
- 関わってはいけない系の人間
kindle版
黒い家 角川ホラー文庫
8位 拝み屋郷内 怪談始末(郷内心瞳)
あらすじ
小説といっても短編集。1話につき長くて4ページ、短いのは1ページで終わりますが細かい字でぎっしりと詰め込まれているので読み応えは十分。
隙間時間に1話を読み終われるのが嬉しい。315ページもあるので長く読めます。
レビュー
全て実話であり、作者の体験談なので過剰な演出などはなく物語はあっさりと進んでいきます。
書かれているのは事実だけなので話によってはオチがなく不思議な気持ちを残すものもあります。
びっくりドッキリ系の怖さではなくジリジリと近寄ってくる恐怖が好きな人におすすめです。
kindle版
拝み屋郷内 怪談始末<拝み屋> (MF文庫ダ・ヴィンチ)
7位 粘膜人間(飴村 行)
あらすじ
チェホンマンもびっくりの超巨体を持つ小学生の弟をぶっとばしてやろうぜという兄達のお話。
蛇腹沼に住む河童に弟の殺人を依頼します。暴力や拷問シーンなど残酷な描写の連続です。
とにかくグロい内容。ただグロいだけじゃなく予測不能な展開が面白い。
レビュー
文字だけでここまで表現できるのかと驚かされます。へたなゾンビ映画よりもグチャグチャネチョネチョ、「想像力の限界に達した」という謳い文句に嘘偽りはないです。
ホラーが好きというよりもグロテスクが好きという方向け。飴村行さんは他にも「粘膜戦士」や「粘膜蜥蜴」など数々の粘膜シリーズで有名。
粘膜人間のおすすめポイント
- 第15回日本ホラー小説大賞長編賞
- エログロ作品
- 暴力描写が苦手な人は注意
kindle版
粘膜人間<「粘膜」シリーズ> (角川ホラー文庫)
6位~4位
6位 殺戮にいたる病(我孫子 武丸)
あらすじ
永遠の愛がほしい!どうやれば自分だけを見ていてくれるのか!そうだ!というお話。
凌辱、そして惨殺と猟奇殺人を繰り返すサイコキラーの物語です。こんな気持ちで殺人を犯すのかと殺人者の心境を知ることができます。
ショッキングなシーンも多いので苦手な方は注意。
レビュー
有名なミステリー作品ですがホラー要素も十分です。最初から最後まで驚かされっぱなしです。
どうなるのか全然予想できない展開でついつい読み進めてしまいます。
刺激の強い残酷描写で人にオススメしづらいですがそれを差し置いてでも読む価値のある名作。ミステリー愛好家からも人気の作品です。
殺戮にいたる病のおすすめポイント
- サイコホラー
- 衝撃のラストシーン
- 読み終えたらすぐにまた読み返したくなる小説
kindle版
殺戮にいたる病 (講談社文庫)
5位 火の粉(雫井 脩介)
あらすじ
無罪判決を下した男が隣に引っ越してきて良い事ばかりしてくれる!なんだコイツはー!という元裁判官のお話。
無罪判決にはしたものの限りなくクロに近いグレーな男。一生懸命に尽くしてくれる人間の不気味さと謎を上手く描いています。
レビュー
心理描写が素晴らしいですね。登場人物の複雑な心境、心の歪み、矛盾した気持ち、危うさが手に取るように伝わるのはやはり作者の文章力の上手さ。
読者が感情移入しやすいように人物を深く掘り下げているのもGOOD!手に汗握る犯罪小説の最高傑作!
火の粉のおすすめポイント
- サスペンスホラー
- 珍しいシチュエーションの物語
- 不安定な愛情
kindle版
火の粉
4位 天使の囀り(貴志 祐介)
あらすじ
俺はしぬぜー私もしぬわーと次々に自殺者が出るお話。しかもよりによってなんでそんな方法で自殺するのよという状況。
共通点は全員アマゾン調査隊のメンバー。アマゾンで一体なにを調査してきたんだ・・・という内容。
レビュー
終盤に入るまで何がなんだかよく分からないストーリー展開。その謎が上手く作用して続きが気になって読み進めてしまいます。
この作者は他にも『新世界より』や『クリムゾンの迷宮』などホラー小説を書いていますがどれも傑作。生理的嫌悪というか本能的に恐怖を感じさせる描写が凄いです。
天使の囀りのおすすめポイント
- ホラーミステリー
- アマゾン調査隊
- 死恐怖症が自殺願望に変貌
kindle版
天使の囀り 角川ホラー文庫
3位~1位
3位 残穢(小野 不由美)
あらすじ
引っ越したばかりのマンションで不思議の現象が起きるんだけどなんなのこれーというお話。
その原因を調べていくと次々と発覚する事実、そして伝染する怪異。実話形式のおかげで妙なリアル感があり、恐怖に臨場感があります。
レビュー
面白い本はいつまでも持っておきたいのが普通です。
この本は面白いのだけれど、読み終わったあとはすぐにでも手放したくなる奇妙な気持ちになれます。新しい恐怖感覚。
この作者さんは読者に想像させる文章が上手いですよね。物語自体は淡々と進んでいくのですが怖さはどんどん増していきます。
怖いのに続きが気になる心の矛盾はホラーの醍醐味ですね。作者の小野不由美は『十二国記』や『屍鬼』も人気。
残穢のおすすめポイント
- 戦慄の傑作ドキュメンタリーホラー
- 薄気味悪い小説
- 山本周五郎賞受賞
kindle版
残念ながらkindle版はないみたいです!
2位 夜は一緒に散歩しよ(黒史郎)
あらすじ
夜11時になると散歩しようと言い出す娘が急に「青い顔の女性」の絵ばかり描くようになった!しかもそれをママと呼ぶようになった!というお話。
子供は時々よく分からない行動をして大人を困らせます。この物語に出てくる娘も散歩と絵に執着して父親を困らせます。
しかしそこにはちゃんとした理由があります。
レビュー
全体的に気持ち悪さを漂わせる作品。娘の奇怪な行動はもちろん、妬みや恨みなど人間のイヤ~な部分が繰り返されます。
展開は軽やかに進むのでサクサク読むことができます。適度な笑いもあり、そのギャップで恐怖と不気味がより強調されますね。
第1回『幽』怪談文学賞大賞受賞作。
kindle版
夜は一緒に散歩しよ<夜は一緒に散歩しよ> (MF文庫ダ・ヴィンチ)
1位 祝山(加門 七海)
あらすじ
久しぶりの友人からメールだ!え、肝試しに行ってから変なことばかり起きるって?面白そう一緒に行く!というお話。
参加者の一人が謎の死を遂げたことがきっかけとなり次第に狂っていく参加者たち。著者の実体験が元になっているので妙な臨場感があります。
レビュー
心霊スポットを紹介している当サイトとしてはやはり外せない一冊。
心霊スポットになんか行ったら酷い目にあうことが分かります。決して他人事ではないところがリアルな恐怖を味わえます。
祟られたら人はこうなるのかという不可思議な恐怖に鳥肌が立ち、祝山の真実が分かったときに衝撃が走ります。
kindle版
祝山(いわいやま) (光文社文庫)
最近読んで面白かったホラー小説
最近読んで面白かった小説を紹介します。ランキング入りするくらい面白かった小説もあるのでランキングは近いうちに作り直そうと思います。
メルキオールの惨劇(平山 夢明)
あらすじ
え、人の不幸が好きなんですか?自分の子供の首を切断した女性がいるから調べてみてほしい?今は2人の息子と住んでいる?
分かりました、じゃあちょっと調査してきますね。
変な依頼者だったなぁ、うわぁ…、この家族も激ヤバなやつじゃん。というお話。
レビュー
人の不幸をコレクションするという凄い設定の依頼者に頼まれてチョー頭のおかしい家族の調査にいくといくぶっとんだ小説です。
出てくる人物みんな頭のネジが外れています。クレイジーな小説!
メルキオールの惨劇のおすすめポイント
- ホラー
- 超絶グロシーンあり
- ホラー小説の歴史を変える傑作
kindle版
残念ながらkindle版はないみたいです!
かにみそ(倉狩 聡)
あらすじ
彼女を殺してしまった…。どうしよう…。あ、そういえば何でも食べるカニを拾ったんだった。遺体も食べるかな?
カニ「え、いいんすか。じゃあ遠慮なくいただきます」というファンタジーなお話。
レビュー
人間を食べる蟹。なんだかB級ホラー映画にありそうな設定ですね。
恐怖・友情・涙、単なるホラーじゃなくほのぼのとしたシーンや愛嬌ある蟹の姿が描かれているます。
ホラー要素が薄いのでランキング外となりましたが好きな小説なら間違いなくベスト10に入る作品です。
かにみそのおすすめポイント
- ホラー?ファンタジー?
- 連続殺人蟹
- 第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作
kindle版
かにみそ (角川ホラー文庫)
Another(綾辻 行人)
あらすじ
転校初日は緊張するな~。あ、可愛い子いるじゃん。へぇ~ミサキメイっていうんだ。
それにしてもこのクラスなんか変。なにかに怯えているような。それに皆にはミサキメイが見えていないみたい。まさか幽霊じゃないよね(笑)。
・・・。え、まさか・・・というお話。
レビュー
転校生の榊原恒一が呪われた三年三組の謎に迫る物語。ミサキメイは一体何者なのか!次々と殺人が起こる原因はなんなのか!
主人公は読者と同じように「何が起きているか分からない」心境で物語が進んでいくのでイイ感じで感情移入できます。
上巻は主人公と読者置いてけぼりでホラーストーリーが展開していきます。得体のしれない恐怖と謎だけが入り乱れます。
下巻ではその謎が解き明かされていく感じとノンストップで駆け抜ける展開に爽快感抜群です。
Anotherのおすすめポイント
- 上下巻の長編本格ホラー
- 上巻は問題提起、下巻は解答
- 上巻はホラー、下巻はミステリー
kindle版
Another (上) (角川文庫)
リカ(五十嵐 貴久)
あらすじ
俺は平凡な会社員、妻子を愛する42歳さ!と言いつつ出会い系でリカちゃんという女性とお知り合いに。ところが彼女は恐るべき怪物だったというお話。
平凡なサラリーマン vs 狂気のリカちゃん!勝利を手にするのは誰だ!
レビュー
出会い系で知り合った子がモンスターだったという現実でもありそうな話ですが、この小説に出てくるリカは正真正銘の化け物です。
手段を選ばないストーキング行為にはターミネーターも驚き。リカという人知を超える存在も含めてなかなか面白いホラー小説でした。
リカのおすすめポイント
- 第2回ホラーサスペンス大賞受賞
- 狂気のストーカー
- 完全な憎悪
Kindle版
リカ
kindle版について
kindleとは、Amazonの電子書籍をスマホやタブレットから読めるサービスです。やり方は簡単!専用アプリをインストールしてAmazonから欲しい小説を購入するだけ!
iPhoneアプリのダウンロードはこちら
Androidアプリのダウンロードはこちら
電子書籍はちょっとした待ち時間にササっと読めるのが便利!スマホさえ持っていればいいので持ち運びも楽々!通常の文庫版とkindle版を紹介しているのでお間違えのないように!
ちなみにkindle版は通常よりもちょっとだけ安くなります。kindle本を快適に読むなら電子書籍リーダーKindleもおすすめです。
Kindle(キンドル)端末の選び方。オススメはペーパーホワイト!
Kindle版の小説や漫画は専用のアプリをダウンロードすればスマホからでも読むことができます。しかし小さい画面で小さな文字を読むのはちょっと窮屈ですよね。
そこでおすすめなのがAmazon製電子書籍リーダーであるKindle端末!本を読むためのタブレット型リーダーなので電子書籍が読みやすい仕様になっています!
2016年9月現在、Kindle端末は4つありますがおすすめはKindle Paperwhite!
最後に
他にも紹介したい小説はありましたが今回はベスト10ということで泣く泣くランク外に。
厳選していくとどうしても有名作品になってしまいますね。小説好きな方は読んだものばかりだったかもしれません。
そのうち番外編として隠れた名作も紹介したいと思います。